[2001.02.02]
  わずかに感傷的な明日への事象_2


 ▼ムーディーズがセガの長期債格付けをB2からB3に(GAME SPOT JAPAN)
  http://www.zdnet.co.jp/gamespot/gsnews/0102/01/news02.html


 月はいつも地球に同じ面を見せている。すなわち,月の裏側を,私たちは見ずに死んでいく。つまり,物事にはそういう側面もある,ということだ。

 債券格付け調査を行うムーディーズ社は,セガ社の無担保長期債務格付けの引き下げを行った。これは,業績の予想以上の悪化,財務の柔軟性に疑問が残るため。短・中期的には,新戦略への流動性管理に注目する。

 実はもう,ゲームハードを作り,販売することで,まともな利益が出る構図というのは消滅してしまった,という意見もある。ソニーはプレステで成功したSCEIを強引に吸収したが,今は逆にSCEIの失墜分で営業減益をかぶっているし,任天堂はゲームボーイとポケモンに救われているが,64の失態は隠しようがない。ドリキャスの辿った道は,プレステ2も,今後出るゲームキューブもXボックスも変わらない。まともな収益を持つゲームハードのビジネス・モデルを,今はどこも持っていない。勝者なき,過酷なレース。または,どうあがいても無駄なレースに各自が身を投じているに過ぎない。そこからドロップアウトしたセガが,最終的に「勝つ」と云われている最大の要因はそこだ。ゲーム業界で生き残れるのは強靱な開発力を持ち,ソフトウェアを繰り広げられるわずかなメーカーだけだ。

 だが。窓の外に半月がある。半月は決して半円の形をしているのではなく,正なる円形をしている。半円は影に隠れているだけで,ホントに半円の形をしていたら,宙にとどまっていることはできない。陽の当たらぬ場所を嘆き,その部分を削り取ることは安直な考えだ,とも云える。時に新月になれど,時に満月は照り輝く。実直なる者に,月齢の時は進む。そして月は円ではなく,球であり,人間は一生かかっても月の裏側を見ることはできない。だが,月の裏側には,東の海があり,南の海があり,天才の海がある。見えない場所にある事象は,重要に思えないが,それでも月は球体として地球を回る。…ビジネスはそんなに甘くないって? そう,ちょっとだけ,私は感傷に浸っていたいだけなんだ。


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